関西支部について:履歴(過去の歴代支部長等の記録)

日本機械学会関西支部

2015.3.18公開


支部長あいさつ



第91期支部長

野村 剛 (パナソニック(株))

 このたび皆様のご推挙により第90期小澤支部長の後任として、第91期の関西支部長を仰せつかりました。90年にも及ぶ伝統ある関西支部の支部長をお引き受けすることに身の引き締まる思いです。会員各位のご意見に耳を傾けつつ、幹事の皆様とともに関西支部の発展と円滑な運営のために、努力していく所存です。
 関西支部は、「関西地域における機械分野の学術および技術の進歩を図り、かつ工業の発展に尽くす」ことを目的として、様々な活動を展開してまいりました.それらの活動が多くの局面において先進的であり、その意味でも全国の各支部、また本部からも注目を集めてきたのはご承知の通りです。これはひとえに歴代支部役員をはじめ、支部会員の皆様のご尽力の賜物というほかありません。ここに改めて先輩諸氏に心より感謝申し上げます。
 さて、我が国を取り巻く環境は、劇的に、変化しています。ドイツが第四次の産業革命と呼ぶインダストリー4.0のコンセプトを発表し、中国は、ドイツと手を組み生産大国から強国を目指す動きがでてきています。また、米国では、3Dプリンターの積極的な活用で、新たなモノづくりを推し進めています。一方、日本は、アベノミクスによる円安効果で、円高時に歯を食いしばって、国内でのモノづくりに地道に取り組んできた企業が、その恩恵を受けています。また、昨年12月にノーベル賞を受賞した、LEDの技術開発・事業化ばかりではなく、ホンダジェット、三菱MRJ、リニアモータカー、さらには、日本が強いロボット技術など、技術革新による新規事業も出て来ました。また、東日本大震災を経て原発が止まり、再生可能エネルギーである、太陽光、風力発電、バイオ発電など、新たな芽も出始めています。
 このような産業の中核を担う機械工業と機械工学に求められているものは、技術革新を中心としたイノベーションとそれを支える学術と工学教育の発展であり、つまりは人材育成です。関西という自由闊達な地域において、産学の交流を促進し、企業と教育機関の持てる力を結集して社会の要請にこたえていくことが関西支部の役割であります。
 関西支部では、定時総会講演会・卒業研究発表講演会、懇話会による秋季技術交流フォーラムや専門部会などの学術・技術交流事業、講習会・見学会・ステップアップセミナー・特別フォーラムなどの教育・啓発事業、大学・高専と企業の交流を図るメカボケーション事業を企画・運営しています。さらに関西学生会による「メカライフの世界」展およびシニア会による「親と子の理科工作教室」等を通じた社会との交流事業も行っています。これらの事業を今期も推進し、さらなる活性化に努めてまいります。また活動を将来にわたって持続するために健全な支部運営を目指します。
 会員の皆様におかれましても関西支部活動への積極的な参画とご支援・ご協力をお願い申し上げます。